中古ピアノの選び方

中古ピアノのご購入を検討されている方へ

中古ピアノの需要は年々多くなり、お店によっては新品ピアノより中古ピアノの方に力を入れているところもかなりあるようです。外装はピカピカでも中はどうなのか・・・。
中古ピアノは見た目やブランドだけで決めてしまうと大きな失敗をする場合があります。置き物、飾り物として購入するのであれば別ですが、やはり楽器ですので、調整されていないピアノは楽器とはいえません。 ピアノの調整は数々の調整項目があり、下記のことはそのごく一部ですが、外装、内部の掃除、磨き上げ、アクション各部の調整などこれらの項目だけでもそのピアノがある程度以上の調整がされているかどうかの目安にはなると思います。そして大事なのは弾いてみることです。曲を弾かなくても鍵盤の端から端まで音を鳴らすだけでも、固い音なのか、落ち着いた音なのか、心地よい音色なのか、変な雑音はないか、タッチ(弾いた感覚)は重いのか軽いのか…。
中古ピアノも高価な買い物です。後悔しないためにもよく研究して、お店の人に気になることはどんどん質問してください。

外装リフレッシュ

外装リフレッシュ

まず、いちばん目に付くのは外観ですね。色は黒でも木目でもお好みで良いと思います。外観でのポイントは傷と磨き具合です。傷は中古ピアノの値段に大きく影響しています。傷が少なくきれいなほど値段は上がります。少々の傷ならその分安ければそれでも良いと思います。ピアノの傷修理は可能ですので金額が上がってもきれいな方がよければ直してもらうのも良いでしょう。

外装リフレッシュ、いわゆる磨き具合については、どこまでそのお店が手を入れているか見極めるポイントの一つです。外せるパーツは全て外して磨いてあれば、パーツ同士の合わせ目、また隙間などに磨き残しはないはずです(写真)。もし、隅の方に汚れやほこりが残っているようであれば簡単な掃除しかしていないことになります。(黒いピアノの場合、汚れが白っぽく残るのでわかりやすいと思います)

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内部清掃

内部清掃

次にピアノ内部の掃除です。ピアノの外装は簡単に外すことができます。(セールスマンに言うと簡単に外してくれます)正面から見て、鍵盤の上(1)と下(2)の大きなパネル部分と鍵盤蓋(3)を外してもらえば中はよく見えます(写真・左)。中身と同時に見るポイントは外したパネルの裏です。カビがないかどうかを、また下パネル(2)を外すとペダルの奥部分が見えますのでそこに埃がたまっていないかも見て下さい。(写真・中)

メーカーのネーム(4)、鍵(5)やピアノ上部と鍵盤の蓋部分にある長い蝶番(6)、ペダル(7)など金属部分は真鍮で出来ているので、黒ずんできたり、サビが浮いていたりすればそれは手つかずということです。金色に隅々まで綺麗に光っていれば問題ありません(写真・右)。

   

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アクション修理、調整

ハンマー

ピアノの上部は蝶番によって手前だけ簡単に開きます(写真・上)。そして上から中を覗けばそこに見えるのがアクションです(写真・中)。鍵盤を押し下げると同時に動いて弦を叩くのがハンマーと呼ばれるパーツです。ハンマーとハンマーの間隔は綺麗に整っていれば調整済ですが、間隔がバラバラなら未調整です。

またハンマーは羊毛を圧縮して出来ており、長年使っていると先端には弦を叩いて溝が出来てしまいます。すると音に艶や張りがなくなってしまい美しい音色を響かせることができません。この溝を綺麗に取り除いてあればハンマーの調整は一応大丈夫です(この作業はファイリングといいます)(写真・下)。ただ弦溝を取り除いただけではまだまだ完全とはいえませんし、そこから先が重要なのですが、それさえしていない場合が多いので注意して下さい。

長年の使用により、ハンマー先端に弦の溝が深くついてしまった未調整のハンマー(写真・左)と、ファイリング作業により、ハンマー先端の溝を落とし、本来の姿にもどった調整後のハンマー(写真・右)

弱音フェルト

ハンマーの上にある弱音フォルトは貼りかえてありますか? これは長年使用していると打弦により薄くなってしまったり、また虫食い、変色などでよごれてきます。
きちんと貼りかえていないと弱音ペダルをふんでも弱音にならないので確認してみて下さい。

鍵盤調整

鍵盤を今度は真横から見てください。目線を鍵盤ギリギリにし横から見たときに白鍵の上面が綺麗に一線になっているかどうかです。これは鍵盤の高さ調整(ナラシといいます)が出来ているかのチェックです。鍵盤の高さや深さがばらばらだと、弾いた時の鍵盤の下がる距離がばらつき心地よいタッチで弾けません。そうなるともちろん音量や音質も揃いません。これは0,03mm以下のレベルでの調整ですが、パッと見ただけでわかるくらいデコボコしていたり波打っていれば完全に未調整です。

フレンジコード

アクションの奥なので見にくいですが、フレンジコードいう部品が腐食して切れている場合があります。ハンマーとハンマーの間から見ることも出来ますし、セールスマンに言ってアクションを外して説明してもらえばアクションの裏から見ることができます。
貼りなおしてあるかを聞くだけでもいいのですが、お店によっては切れているところだけしか貼り直してないこともあるようです。フレンジコードは1本でも腐食して切れると、次から次へと切れてしまいます。購入時に切れたところだけ直してあっても、1年もたたないうちに他も切れてきます。必ず88鍵すべてが貼り替えてあることを確認して下さい。
フレンジコードは切れたままだと、ハンマーのコントロール性能が著しく低下し、特にピアニッシモの弾けない、フォルテのコントロールが出来ないピアノになってしまします。

下の方に見える茶色のひも状のものがフレンジコードです。このピアノはもともとは白色でしたが、腐食して茶色に変色して切れてしまっています。そのため、上にスプリングが跳ね上がってしまっています(写真・左)。当社では修理後のフレンジコードは、白色ではなく防腐剤の入った緑色のものを使用しています。(写真・右)

白鍵(木口)

鍵盤は綺麗ですか?特に鍵盤の手前(木口)です。古いピアノで白鍵上面がアクリライトで木口部分がセルロイドと材質が違っているものがあるため、中古市場に出回っている頃のピアノは木口だけ黄ばんでしまっていることが多いです。さらにひどくなると反ってしまい、鍵盤の動きに支障をきたします。(写真・上/貼替前と写真下/貼替後)

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